黒にんにくの成分S-アリルシステインのすごい力!

健康 By せんにんにく

黒にんにくだけに含まれるという「S-アリルシステイン」は未知な点も多い成分ですが、その抗酸化力はとても大きくガン予防効果が高いことが研究でわかってきました。今回はS-アリルシステインについて踏み込んでみます。

S-アリルシステインとは何?

S-アリルシステインは自然界でもにんにくにしか含まれていない成分です。

しかも生のにんにくにはわずかしか含まれていないのですが、熟成して黒にんにくになるとS-アリルシステインは大幅に増量するのです。

残念ながらS-アリルシステインは最近発見された成分なので、すべての機能はまだ解明されていません。

なぜ黒にんにくになるとS-アリルシステインが大幅に増えるのか?
これについては、にんにくの臭いの元であるアリシンが変化してS-アリルシステインになるのではないかという説があります。

S-アリルシステインは無臭のアミノ酸で黒にんにくにはアリシンがほとんど含まれていません。

だから、黒にんにくはにんにく独特の臭いが無いのです。

せんにんにく

S-アリルシステインはアリシンが変化したというなら、黒にんにくにアリシンが含まれていないのも納得じゃ!

ついでだから説明すると、アリシンも生にんにくには元々含まれていないのじゃ!

純黒子さん

にんにくに含まれる無臭のアリインという成分が、にんにくを切ったり潰したりすることで同じくにんにくに含まれるアリイナーゼという酵素によって臭いのするアリシンになるのですよね。

せんにんにく

うむ!アリシンは殺菌力がとても強く、生のにんにくを食べ過ぎるとアリシンが腸内の有益菌も殺してしまうため胃腸障害を起こすことがあるのじゃ!
ところがじゃ!このアリシンは油に溶けると抗酸化力が強く、抗がん効果のとても強い「アホエン」という別の物質になることがわかったのじゃ!

純黒子さん

アメリカの国立がんセンターがガン予防効果の高い食物の一覧「デザイナーフーズ」の頂点ににんにくを選出したのもアホエンなどの抗ガン作用のある成分を含んでいるおかげでしょうかね。

S-アリルシステインは今注目を集めている成分ですが、S-アリルシステインの抗がん効果は「アホエン」よりも大きいことがわかってきました。

そして、S-アリルシステインの研究が進むにつれ、いろんな効果が明らかになってきたのです。

S-アリルシステインの効果とは

S-アリルシステインは強力な抗酸化力を持ちます。

本来、わが身を守るための活性酸素が生活環境の変化やストレスなどで過剰に増えることで、恐ろしい生活習慣病になることは広く知られています。

過剰な活性酸素は肉体を酸化することで老化を早め、血の流れを悪くし、腸内の善玉菌を殺し、内臓を劣化させていきます。

だから、抗酸化力が強いS-アリルシステインは過剰な活性酸素を取り除くことで、肉体の酸化を防ぐ重要な働きをするのです。

S-アリルシステインの研究で予防、改善が認められる病気は高血圧、動脈硬化、心臓疾患、ガン、認知症、糖尿病など生活習慣病のほとんどに効果が見られるということです。

また、病気以外にもアンチエイジング効果、美容効果、便秘改善、ダイエット効果、冷え性改善なども大きな効果があると報告されています。

S-アリルシステインのすごい点は抗酸化力だけではありません。

最近の研究ではS-アリルシステインは強い抗酸化力以外にも新陳代謝を活性化したり、肌のターンオーバーを正常にする効果もあることがわかってきました。

また、ホルモンバランスを整えるため更年期障害の抑制にも効果があります。

黒にんにくにはS-アリルシステインだけでなく、強い抗酸化力を持つポリフェノールについても生のにんにくより数倍も成分が増えています。

ですから黒にんにくの総合力でこれらの効果があると認識してほしいと思います。

黒にんにくが注目を浴びるきっかけとは

黒にんにくが世界中に注目を集めるきっかけになったのが、元弘前大学医学の佐々木甚一教授の研究です。

佐々木教授はガン細胞を移植したマウスの実験から、黒にんにくがガン細胞を消滅する事実を2006年に発表し、新聞に大きく取り上げされました。

その結果世界中から注目を集め、各国でも黒にんにくの研究が盛んにおこなわれるようになったのです。

その当時の新聞には硫黄化合物としか書いてないので、まだS-アリルシステインの効果はわからなかったのかも知れません。

この佐々木教授の黒にんにくの発表が一気に黒にんにくの人気に火をつけたと言っても過言ではありません。

まとめ

いまなお世界中で研究されている黒にんにくに含まれるS-アリルシステイン。今後も新しい効果の発表があるかもしれません。
現在わかっている効果効能だけでも十分すぎると思いますが、薬のような即効性はないものの、S-アリルシステインは体内に吸収されやすいので効き目が比較的早くわかります。
しかも、黒にんにくには副作用はありません。


カテゴリー:健康,黒ニンニク
タグ:S-アリルシステイン,ポリフェノール,抗酸化力,活性酸素,黒にんにく

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